敬老の日に思う
敬老会祝辞
みなさん、敬老の日、おめでとうございます。
近年は人生100年時代と言われるようになりました。日本人の寿命もどんどん延びて、もはや100歳以上の方は10万人に近い9万9,763人です。ちなみに最高齢は奈良県の賀川滋子(かがわ しげこ)さん114歳とのことです。しかも100歳以上の男女比率は女性が88%です。
このデーターを見ただけでも、世の男性軍はご自分の老後をつつがなく過ごすためにも、常日頃から女性を大切にしなければなりません。
ご長寿に関しては、日本は喜ばしいデーターが多いのですが、かたや子供の出生率に関しては、戦後の第1次ベビーブームは4.3と高水準でしたが、その後どんどん低下し続け、今や1.2と過去最低となっています。これは具体的に表すと日本人1000人が1年間に産んだ子供の数はわずか6人ということになります。
この出生率の低下は、日本の未来を考えると大きな不安です。出生率低下の要因の一つが、オイルショックやバブル崩壊など度重なる経済の不安定な状況ともと言われていますが、一番大きな要因は育児全般に対する不安です。
かっては3世代同居の家庭も多く、子育てはおじいちゃん、おばあちゃんが大きな役割を果たしていました。かく言う私もおじいちゃんおばあちゃん子です。
私は今こそ皆さんが活躍する時代が来たのではないかと思います。老人ホームやデイサービスと保育所をくっつけて、昔のようにお年寄りをはじめとする地域全体で子供を育てていく仕組み作りこそが、日本の未来を救うのではないかと真剣に考えています。
20年前このあいおい苑の竣工式で申し上げたアメリカのナホバ族の言葉、
「お年寄りと子供を離してはならない。なぜなら過去と未来はつながっているのだから」
まさにそのような時代が来たような気がします。今や人手不足は日本のすべての産業で起こっています。私たち介護の世界も介護職をはじめとする労働者不足で苦しんでいます。
皆さんの出番はこれからです。ますますお元気でいらしてください。そして日本の未来を支えるために、一緒に頑張りましょう!
令和7年9月17日
社会福祉法人ひとつの会
理事長 内田芳明




















