梵鐘【湯田あいおい苑】
とある村に男が住んでいました 男は村の鐘をつく仕事をしていました
ツꀀツꀀ 人々は鐘で時間を知っていたのです
朝の鐘がなれば仕事を始め 夕の鐘が鳴れば仕事をやめる
ツꀀツꀀ 男の仕事は鐘をつくことでした
ツꀀツꀀ その鐘の正確さは比肩し得るものがなかったそうです
ツꀀツꀀ ある時 戦争が起こりました
ツꀀツꀀ それまで鐘をついていた男は兵隊としてかり出されました
ツꀀツꀀ 鐘をつく者がいなくなった村からは
ツꀀ 時間が失われました
ツꀀツꀀ 時間を失った村は 徐々に徐々に寂れていき
ツꀀツꀀ 今では人一人すんでいません
ツꀀツꀀ お寺の梵鐘はふだん朝夕の時報として用いられるほか、法要の開始を知らせる際にも用いられます
ツꀀツꀀ 鐘の音そのものには、苦しみや悩みを断ち切る力がやどっていると考えられており
ツꀀツꀀ 仏教の大切な道具として除夜の鐘にも用いられます


























