旅立ち【宇部あいおい苑】
11日未明、苑をご利用されていた利用者様が静かに息を引き取られました。
深夜、訃報に接し、夜明け前に弔問に訪れたところ、今まで見たこともない安らかなご尊顔でした。
約7年前、ケアマネの資格を取得した当苑職員のIさんが最初に関わった利用者様でした。
「車椅子を借りるのはどうしたらいいの。」「ベットの位置はどうするの」・・・
その時から、ご長男様とケアマネとの二人三脚の長い長い介護の旅が始まりました。
あれから7年の歳月が流れました。
振り返れば、医師、訪問看護、訪問入浴、訪問介護、通所介護、福祉用具など総力戦の支援だったと言えます。
弔問の席、ご長男様が故人の枕元でしみじみ語られておられました。
「皆さんには、本当に良くしていただきました。皆さんにとっては、サービスを利用する数多い利用者のうちの一人かも知れません。介護に当たった職員一人ひとりの皆さんが私の母を正面から真剣に支えて頂きました。」
弔問を終えたIケアマネも静かに語っていました。「私はやりきった気持ちで一杯です。ケアマネは利用者の身体に関われないから、心や気持ちで関わっていくしかないんです。」目には涙がうっすら浮かんでいました。
介護の本質を垣間見た気がします。
故人のご冥福を心よりお祈りいたしますとともに、献身的な介護を長年続けられたご長男様に敬意を評します。本当にお疲れ様でした。
人の一生のなかの晩年に携わっていく。
大変ですが大切な仕事ですよね。
息子さんにとても素敵な言葉をいただきましたね。
宇部あいおい苑のみなさんが心を込めて支援した賜物だと思います。
「世界中に何億の母はあれど わが母は一人なりけり」
お疲れ様でした。