原点
あいおい苑竣工式は僕にとってまさに原点です。
その時の挨拶がありますので長いですが読んでみてください。
本日は国会議員の諸先生方はじめ、地域の方々や医療福祉業界の方々などたくさんの方々のご参列を頂き、このように盛大な竣工式を迎えられましたことは、感激とともに、ここまでの道のりを助けてくださいました多くの方に対し、深く御礼申し上げます。
さて私どもがここに老人福祉施設の建設を計画いたしましたのは、かれこれ6年まえになりますが、具体的に行政の方に要望書を提出いたしましたのは平成12年でした。
その後、平成13年6月に地元の有志の方々とともに右田玉祖校区に老人福祉施設を造る会を発足いたしました。そして玉祖校区住民全世帯へのアンケートを実施、96・3%という圧倒的な住民の皆様方のご支持を頂き、その結果を元に民生委員、自治会長はじめ地域の多くの方々のご協力をお願いし、施設整備要望書を松浦防府市長に直接手渡し、お願いをしてまいりました。
その結果、防府市より施設建設のご推薦を頂き、山口県より社会福祉法人ひとつの会が認可されました。
場所は玉祖小学校の隣に決めました。アメリカのナホバ族の言葉に「子供とお年寄りを離してはいけない。なぜならば過去と未来はつながっているのだから」という言葉があります。子供はお年寄りを見て命の大切さはかなさを知り、お年よりは子供を見て生きる力を得るのではないかと信じています。
(中略)
その間、この事業の大きな牽引力でもあり、私の支えでもあった母、内田冨美子の死去。それによる計画の断念。すべてをあきらめたかけた時に、同級生でもあり、友人でもある医療法人相川医院理事長、相川文仁院長の協力の申し出、その他、本日ご列席の多くの方々や役員の方々、亡き母の友人、地域の方々などの数え切れないお力添えと励ましにより、本日のこの時を迎えることができました。
社会福祉法人ひとつの会の名前のひとつとは地域、ご利用者、そして職員が心をひとつにして地域に福祉の輪を広げて行きたいとの願いが込められています。また命名して気づいた事ですが今回の事業にご尽力してくださった相川院長のお父上、相川一郎先生、樹一会山口病院山口一絋先生、そして亡き父周一と、すべて横一のひとつの文字がつきます。
ひとつの会の理念とは人のために走れ、この一言だけです。福祉事業の原点は、地位や名誉やお金を求めるのではなく、地域社会のため、住民の方々に尽くしたい、この一念だけです。今一度、過去において行政の支援も制度も何もない時代に福祉事業を始められた先人たちの福祉の原点に立ち戻り、人のために尽くすことを最大の喜びにできる力、この力でこの施設を媒体として地域福祉のために、突き進んでいく決意を持って私の挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
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