素敵なひと時


先日、とっても素敵なことがありました。
親友のお父上をお預かりしています。
ところが入院、こちらの対応の不十分なことや環境の変化やその他いろいろな要因も重なり、
認知症が進んでしまいました。
僕はどうしたらいいのか心を痛めていました。
父亡き後、僕にとっても親友のお父上は実の父のような存在です。
僕が事業を始める時もおこずかいと言ってお祝いをいただきました。
大事な理解者の一人です。
悩んでスタッフに相談しました。
なんのいい手段も見つけられず行き詰まっていたそんなとき、
二人のお孫さん達が来てくれました。
親友のお父上は実は著名な音楽教育者です。
しかも地域交流スペースにはお父上から譲っていただいたピアノがありました。
お孫さんたちもおじいちゃんの変わりようにはショックを受けていましたが、
そのうちおじいちゃんのピアノのところに行ってみようということになりました。
お孫さん二人が弾くピアノ・・・優しい音色が響きます・・・とその時です。
おじいちゃんが手を伸ばし一緒にピアノを弾いてくれたのです。
三本の腕が連なり、三つの手の15本の指が鍵盤の上で踊ります。
僕も親友もお孫さんたちも声をあげて泣きました。

僕たちはいつの間にか元気になる可能性のある人たちの芽を摘んでいるのではないでしょうか。
僕たちはお年寄りの可能性に目を背けているのではないでしょうか。
僕たちはお年寄りのこころの声を聴く努力を怠っているのではないでしょうか。
またひとつ大切なことを教えて頂きました。

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